「少食が健康の原点 甲田光雄」の感想
食事療法の大家、甲田光雄さんの著書です。良い本です。
実際に実践しながら読んでいったので、めちゃくちゃ共感する部分が多いです。
少食について実例と研究結果を盛り込んで解説されています。
こういった話って理屈じゃなくて実感が大事なので、ただ読むだけだと今ひとつピンと来ないと思います。
ただ、少食を実践している個人的意見を言うと、めちゃめちゃ効果を感じています。
食べる量は少ないのに、エネルギーは湧いてくる感覚があります。
筋トレも日課にしていますが、体力的にしんどくありません。むしろモリモリ食べていたときよりもモチベーションは高いです。
愛と慈悲の少食
少食は愛と慈悲と甲田光雄さんは説いています。
とても素晴らしい表現だと思います。
この考え方こそが、食事の際の「(命を)いただきます。」につながります。
他の生命をいただくことで自分が生きられるという身の程をわきまえる感覚は、現代においては忘れがちです。
スーパーに行けば、さまざまな食材が安く買えるし、コンビニもそこら中にあります。
便利で最高ではありますが、そんな時代だからこそ少食で愛と慈悲を取り戻すというのは大事になってくるのかなと。
食べるのが好きだからムリ
少食にしたら調子よくなったから、みんな少食にしましょう!と布教するつもりは基本的にありません。
人を変えるのは自分を変えることの2000倍くらい難しいことだからです。
食べるのが好きだから少食はムリという人もいます。
今食べてる量が体に合っているなら、それがベターなのでしょうし大いに結構ですよね。
ただ健康を害するレベルの場合は、食べるのが好きというより食欲をコントロールできていないわけですから将来的につらい思いをすることになるだろうなと思ってしまいます。余計なお世話ですが。
少食にすると食事の価値が高まる
これは持論ですが、少食にすることで相対的に食事の価値が高まります。
なぜなら、量に限りがあり、それは思いの外少ないから。
これは人間関係でも同じことが言えます。
いつでも会える人は価値が低く見られがちで、忙しくて中々会えない人は価値が高く見られがちです。
希少性が高まることで、価値を高く感じやすくなるので、食事に対する感謝のこころや敬意などが意図せず高まります。
なので、食欲を満たすという食事をしなくなります。
『食事=自分を作る・育む』という意識になるので、腹にものを入れるような食べ方とは無縁となるんです。
個人的にはこの感覚がとても気に入っています。
このあたりも断捨離から流れをくんでいて、欲望のコントロールに一役買っています。
(少欲が美徳だと思っているわけではなく、欲望に流されない状態が理想的だと思っています。)
一日一食だと食事の時の感動が3倍くらいになります。
一日三回食事だと空腹度合いとのギャップが少ないので、一食あたりの感動は一日一食の感動の3分の1以下だなーと思います。
個人的メモ
122p 水野南北「食は命なり」
187p 一日一食主義でやっていくのには、一食の分量が1000キロカロリー以内で納まるくらい
213p 毎冬しもやけになっていたのは、甘党でお菓子類を食べ過ぎたせい