「神はテーブルクロス 須藤元気」の感想
変幻自在のトリックスターと呼ばれたのは、彼がK-1 WORLDMAXに出場していた時の話。
現在は作家にアーティストにマルチな才能を発揮している須藤元気さんの本です。
謎タイトルにはワケがある
「神はテーブルクロス」って意味が分からないですよね。
ただそれは、きちんと本の中(あとがき)で回収されています。
そしてそれは、シンクロニシティ全開のオチとなっていて読後感がとても良く、須藤さんの細部へのこだわりが垣間見えます。
内容的には、エッセイ集となっていて日常の出来事からの学びや気づきなどがユーモラスに書かれているので、とても読みやすいです。
小難しい表現も無く、気が向いた時に気軽に手にとって読める本なので、普段読書をしない人にはオススメ。
個人的に響いたところ
「人間の魅力は自分自身を解放すればするほど深まっていく」
「噂話をやめると様々なことをポジティブに捉えられるようになる」
って部分ですね。
特に前者は、ホリエモンさんの「本音で生きる」を読んだ時も響いた部分なので、確実に自分に必要なことなのだなあと。
最も面白かったところ
119ページから121ページまでの「一歩、前へ」
これぞシンクロニシティ!というような内容です。
シンクロニシティというとスピリチュアルのイメージが強いためうさんくさく感じてしまいがちですが、個人的にはシンクロニシティは現実的な面が強いと思っています。
掃除機のフィルターをキレイにすれば吸引力がアップするように、日常のノイズを除去して脳みそのフィルターをキレイにすることで、「日常生活での情報処理能力が高くなる」ことこそがシンクロニシティだと思っています。
起こる現象は変わらないけど、自分の捉え方(情報処理)の質が高まることにより、脳みそのフィルターが詰まっている状態ではイライラしてしまうようなことからでも、気づきや学びを得ることが出来るようになるんですよね。
控えめに言ってもQOL(生活の質)は、爆上がりです。笑
須藤元気という奇才
須藤元気さんの個性にはかなり惹かれる部分があります。
総合格闘技時代は、ドレッドヘアーで背中にはナスカの地上絵のタトゥーが入っていて一見、オラオラ系のいかつい兄ちゃんに見えるけど、リングイン前の入場パフォーマンスは凝りに凝っているし、本を書けばユーモラスだし、アーティスト活動をすれば世界的に注目を浴びたりしてますしね。
何というかスケールのデカさが違います。
この本を読んでから、YouTubeで魔娑斗さんとの試合(2003年のやつ)を見たんですが、格闘家であり表現者って感じがにじみ出てて面白いです。